赤いジャケット

さあ帰ろう、ペダルをこいでの赤いジャケットのレビュー・感想・評価

3.0
共産主義政権下のブルガリアからドイツへと亡命した家族が冷戦終結後、故郷へ帰るという話し
これがよくできている
主人公の若者は物語当初は記憶を失っているんですが、祖父と共にタンデム自転車に乗りこんでヨーロッパを横断しながら故郷を目指す事で記憶を取り戻していく
実は本作、結構ハードな描写があって
中盤にイタリアの難民キャンプでの暮らしが描かれるんですね
そりゃそうなんだろうけど、冷戦時代に自由を求めて東側から西側へと渡った人たち、いわゆる亡命者も収容所にブチこまれて劣悪な環境での生活を強いられていたんですね
国境を越えればバラ色の生活が待っている、今もそうですが当時ももちろんそんな事は無かったんですね