うまお

愛を乞うひとのうまおのレビュー・感想・評価

愛を乞うひと(1998年製作の映画)
3.6
演技がすごいから観て!とのことで鑑賞。
確かにすごい!
...けど、個人的には好きな系統のお芝居ではなかった。
具体的に言うと、どちらかというと自身の心情を吐露するモノローグ型の演技が多かった気がしていて、いうなれば一人芝居の妙というか、落語の演技に近しい感覚。
自身の好みが、相手との会話で織り成されるマリアージュを重視するタイプのため。
とはいえ、素晴らしい演技であることには間違いなく、クライマックスの美容室のシーンはドキドキが止まらなかった。

やはり虐待シーンが結構ハードで何度も止めてギブアップしそうになった。
お骨探しパートもちょっとだるかったし。
でもそんなモヤモヤは前述のクライマックスのためにあったのだとも思えた。
久しぶりにカタルシスすごっ、と思った。

徹底的に母娘の対比が描かれていて、ストーリーは非常にわかりやすかった。
演出もベタで、
冒頭の雨、最後の雨、そして店を出ると止んでいる、とか。
娘が産まれて大喜び、方や、不安。
決して手を上げない、方や、虐待。
娘に寄りかかれる、方や、距離をとる。
そして、タイトルがそのままテーマになってる潔さが好感的だった。

あ、弟、ナイスプレーでした。
うまお

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