Skyler

愛を乞うひとのSkylerのレビュー・感想・評価

愛を乞うひと(1998年製作の映画)
4.2
虐待シーン、聞きしに勝る凄まじさがあった。ショックだったのは、誰も助けない、関わらない、学校の先生も。
時代設定がいつなのかはっきり分からないが、◯◯さん家はテレビを買った、といった台詞があっので、三丁目の夕陽と同じくらいではないかと想像する。

古き良き日本というのは果たして存在したのだろうか。

現在も子供の虐待は深刻な社会問題の一つだが、それでも今作品の時代よりはまだ救いようがある気がする。
母親は、赤ちゃんを殴っていたらしいので、今でいうとそれなりの病名が付けられ、治療が必要なレベルの方だろう。

このような何処にも逃げ場のなかった子供達がたくさんいたのかと想像すると、やり切れない。

このような環境で育ち、主人公のように負の連鎖を見事に断ち切った人生を送れる人はかなり少数だと思う。

余談だが、母親がハサミを持っているのはちょっと怖かった。

全く的外れなレビューになってしまったが、母親との決着のつけ方に至るまで本当に秀逸だった。

殴られても殴られても、お母さんのことが好きで好きでっていう台詞以外は、心から共感出来るものだった。

キャスト、演出、脚本、音楽、評判通りの名作。

*オマケ
日本語できますかと聞かれれば
はいと答える 字余り 季語なし
唯一クスッときた。
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