このレビューはネタバレを含みます
娘の視点から虐待されていた自分の人生を振り返るのですが、最後まで何故母親が姉弟の中で娘だけを虐待したのかは描かれませんでした。
自分以外の人間の心の中を理解するなんて無理だと言いたいのかな。
このような親に育てられながら、子供を生んだ主人公の勇気を称えたいし、母親に言って欲しかった「かわいいよ」の言葉を娘に言ってもらえた姿に心から良かったねと言いたいです。
主人公のトラウマを断ち切ったのは、母親を理解する事でも謝罪される事でもなく、子供が産まれた時だったというのも救われました。
例えどんなに酷い親元に産まれても、最後まで愛されなくても、諦めず自分で決別し幸せを探す事で人は生き直せる。そんな希望が感じられたからです。
