むぅ

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャーのむぅのレビュー・感想・評価

3.9
「男梅!!」

敵が"思想強めの男梅"なのだ。
MCUマラソンを始めて気付いた事が一つ。
ウルトラマンでさえ"なんとかマン"の括りに入れてしまう私は、ヒーローというものに慣れていない。即ち、"人間じゃない敵"にも慣れていない。
ヴィランが登場するたびに、いちいちその外見に驚くことになるのだ。

「男梅!!」
(誰に何と言われようと、これに関しては何回でも叫びたい)

え、いいの?それ合ってんの?
誰かを捕まえて、その外見に対して合ってるも間違ってるも無いものだが、男梅...。
しかもこの男梅、結構ちゃんとしている。情勢が不利だとわかると、すぐ逃げる。そこは冷静なのね、と何だか新鮮だった。

どんな仕事もそうだと思うが、私の仕事はチームワークがとても大切。そしてしっかりビジョンが共有されていないと、ふとした所で綻びが出る。その火種は放っておくと後々大火災になったりする。
『アイアンマン』『インクレディブル・ハルク』『マイティ・ソー』と観てきて、心配事が一つ。
アベンジャーズ、チーム形成いけるか....?!
"チームビルディング"のためにちょっとしたゲームをしたりする事があるけれど、そこはアベンジャーズ。そんな悠長なことをしている時間はきっとない。
しかもビジョンを明確にするべき立場のサミュエル・L・ジャクソン演じる長官もなんだか秘密が多そうである。
それぞれにしっかり背景や物語があるので(この点はとっても驚いたし面白い)、戦うモチベーションは各々でキープして頂くとしても、チーム一丸となれるビジョンを作り上げられるのかちょっと心配にさえなる。
個々が強い力を持っていて、ビジョンのないチームは意外と脆いのでは、と思いながら今のところ見守っている。
"アベンジャーズから読み解くチーム形成"とかいうビジネス本ありそうだなとさえ思った。

とりあえず『アイアンマン』のトニーを筆頭として「チ、チームワークって聞いたことある?食べ物とかじゃないよ?」と言いたくなる"なんとかマン"達の中では、今作のキャプテン・アメリカが一番コミュニケーションは取れそうだなと思ったが、彼、ちょこっと"正論マン"だと思うのだ。
「うん、そう、その通り。君の言ってることは正論。でも今はその正論が通らないシチュエーション!!」という状況が出てきそうな気もする。

そんな事をツラツラと思いながら、飲みに行くために待ち合わせをしていた一昨日。
「食べる?」
友人が練り梅を差し出した。
惜しい、男梅じゃなかった。
むぅ

むぅ