S

チャルラータのSのネタバレレビュー・内容・結末

チャルラータ(1964年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

双眼鏡を効果的に用いるなど、機械的ではない考え抜かれたカメラワークが圧倒的に良い。色がないからといって退屈させず、白黒映画の可能性を感じさせてくれる。
終盤、風で扉が開くと同時にチャルラータが泣き出すシーンが一番印象に残った。そうした演出による心情描写が巧い。
浮気が題材なのに安っぽい汚さがなく、誠実な愛を描いているのがよかった。安易に手を出さないアマルと自分の気持ちに気づいているが素直になれないチャル。怒るのではなく悲しむ夫も彼なりに妻を愛していたわけで、愛って難しいなと。
歌もいいね、インドのフォークソング(?)が聴いていてとても心地よい。
静止画をつなげるラストは非常に革新的で、映画史に残る傑作と呼ばれるのも納得。
S

S