ルイス・ティーグ監督作。
『フィオナの海』(1994)のジョン・セイルズが書き下ろしたオリジナル脚本を基に、後年『クジョー』(1983)で狂犬病の恐怖を描いたルイス・ティーグ監督が映像化したパニックホラーです。
ミズーリ州の下水道に捨てられたペットのワニが、成長ホルモンを投与された実験用動物の死骸を貪り食ったために巨大化して人間を襲い始める…という“鰐パニックホラー”で、ワニ討伐に執念を燃やすロバート・フォスター扮する地元刑事と神出鬼没な巨大ワニの頭脳戦&直接対決のゆくえをスリリングに活写していきます。
『U.M.A レイク・プラシッド』(1999)、『マンイーター』(2007)、『ブラック・ウォーター』(2007)、『クロール -凶暴領域-』(2019)など後発の鰐パニック物の原点とも言える作品で、女性も子供も見境なく殺戮する巨大ワニの無敵の暴走が恐怖度満点に描写されていますし、安易にCGに頼らず本物と作り物のワニを上手に使い分けた恐怖映像がリアルなワニの造形を作り上げています。