ろく

ハイキック・ガール!のろくのレビュー・感想・評価

ハイキック・ガール!(2009年製作の映画)
3.0
いいんです、いいんです。武田梨奈が出るからいいんです。

冒頭いきなり俯瞰から始まって、「ああ、このまま主人公にズームするのかな」と思ったけど普通に次はカメラが地面にパンしてます。あ、これだけで監督のセンスのなさがわかります。

武田はちょっとやんちゃ女子。神社で空手部相手に喧嘩吹っかけます(この冒頭のシーンがこの映画一番の山場でした)。武田、足上がりまくりです。ああ、観たかったのはこれだよ。一緒にいる男の子に「パンツ見えるぞ」と指摘されますがよく見ればわかりますけどブルマ履いてます。安心してください、履いてますから。

ご丁寧に格闘シーンは毎回スローでわかりやすく見せてくれます。親切設計です。このあと武田が敵を倒しまくるのか……期待は高まります。

でも僕の希望もむなしく、その後はあまり武田が活躍しません。代わりに武田の師匠である中達也(日本の空手選手権で優勝したこともある)が活躍します。あの、武田の映画では。

そして武田は敵の組織に囚われます。怒りの中達也。敵組織に突っ込みます。ここまでの展開は小学生でも書ける脚本です。いいんです。武田梨奈だからいいんです。

なぜか囚われているのは学校。廊下では鎖鎌女子(in和服)が襲ってきます。でも鎖鎌の分銅は「びゅん」でなく「ひょろひょろ」って感じです。これで痛いんですか。大丈夫ですか。案の定あっというまにやられます。

やっと武田囚われの体育館までついた中。中は武田を助けてくれと土下座までします。そんなのしても許すはずないのに。案の定敵にぼっこぼこ。でもぼっこぼこに怒った中は急に敵を倒します。うん、なら最初から戦えばいいのに。

そして武田も参戦。来たー。それだけが見たかったのです。敵の江頭2:50風男をハイキックハイキック最後は手刀でとどめです。ふわぁー、武田息吹まで聞こえてきます。江頭(っぽい人)殴られているのに嬉しそうです。

ちなみに江頭がやられている間はなぜか敵全て棒立ち。観戦すらせず明後日の方向を観ているものまでいます。いいんです。武田梨奈だからいいんです。

そして江頭がやられついでにNO.2もやられたとこで(秒殺です)敵の首領から「いけー」と号令がかかります。あれ、やっとですか。

でもなぜか敵は一人ずつ襲ってきます。あれ、まとめて襲えば勝てるはずなのに。しかも武田でなく中を襲います。あれ?これ武田の映画ですよね。当然みんな順番にやられます。

最後は首領が銃を出します。でもあわてることなく倒します。起き上がった首領を今度は武田がハイキック。めでたしめでたしです。

最後、中に褒められて嬉しそうにする武田。そうです。武田はファザコンだったんです。よかったよかった。

映画としては下の下ですけど、いいんです、いいんです。武田を観れたからいいんです。
ろく

ろく