メイマーツインズ

蒲田行進曲のメイマーツインズのレビュー・感想・評価

蒲田行進曲(1982年製作の映画)
4.0
【名作を観ようシリーズNo.72】
《銀ちゃん、カッコいい…》

原作・つかこうへい、監督・深作欣二の人情喜劇!

前回レビュー作品”県警対組織暴力〟の流れで深作欣二監督のヒューマンドラマの傑作と言われるこの作品を久々に再鑑賞。

オープニングからいきなり名曲”蒲田行進曲〟が🎶
20数年前、職場が蒲田だった。
京浜東北線の蒲田駅で電車の停車中に流れる”蒲田行進曲〟が感傷的な雰囲気を構内に醸し出していて、自分の心を癒やしてくれたのを思い起こす…

”浅田家〟のお父さん役・平田満の出世作で、大部屋役者ヤスを熱演している。
落ち目のスター”銀ちゃん〟を風間杜夫がコミカルに演じ、訳アリ女・小夏を演じる松坂慶子の美貌にうっとりさせられる…
”池田屋階段落ち〟へと繋がっていく3人の関係性がなんともいえない情感があっていい…
挿入歌の中村雅俊の”恋人も濡れる街角〟が演出にマッチしていて作品に沁みこんでいる。
前半はパワフル、中盤はホンワカで温かく、後半はしんみりで切ない。そして意外性のあるラストで締めくくる!

原作のつかこうへい自ら脚本を書き、深作欣二の日本映画黄金時代へのノスタルジー…
巨匠2人の熱い思いが伝わる日本映画の逸品です!