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ツリー・オブ・ライフのkazu1961のレビュー・感想・評価

ツリー・オブ・ライフ(2011年製作の映画)
3.5
▪️Title : 「ツリー・オブ・ライフ」
Original Title :「The Tree of Life」
▪️First Release Year:2011
▪️JP Release Date :2011/08/12
▪️Production Country: アメリカ
🏆Main Awards : 第64回カンヌ国際映画祭
パルムドール
▪️Appreciation Record :2020-389 再鑑賞
🕰Running Time:138分
▪️My Review
2011年のカンヌ国際映画祭での初期のレビューは賛否二分し、難解すぎる内容に初演時には拍手喝采と同時にブーイングも起こったという超曰く付きの作品です、
わたしも初見の時には難解でどういう意味か考えながら観ていたら終わってしまった記憶があります。ただ、その時でも映像の美しさと神々しいメッセージはなんとなく心に残りました。
その後、色んな考察などを参考にしながら再鑑賞していると結構好きな作品になってきました。
実は本作は、監督のテレンス・マリックの自伝的作品として作られています。ショーン・ペンはマリック自身であり、ブラッド・ピットは厳格な父親であり、ジェシカ・チャステインは優しい母親であり、3人の少年たちはかつての自分の兄弟たちなんですね。次男を不幸にも亡くすことも全く一緒です。実は本作、テレンス・マリック自身が父親とのトラウマを克服すべく作り上げられた、そんな個人的な作品なんですね。
さらにテレンス・マリックは、マサチューセッツ工科大学で哲学の教鞭をとるほどの哲学者、そんな苦難な人生に対して、神へ祈ることがとても重要だったんですね。そう、この映画自体が神への祈りです。何度も作中に出てくる光こそ“神”を描く象徴的なモチーフなんですね。。。
また、一家に植えられた木を人生の40年のモチーフにして、さらに生命誕生までの映像を絡めることによって人生の根源的な意味を問いかける壮大なチャレンジ作品になっています。
そのCGの特撮部分は観ていて『2001年宇宙の旅』を想起しましたが、実際に『2001年宇宙の旅』の特撮スタッフだったんですね。その後 『ブレードランナー』などを手がけた特撮界の巨匠、ダグラス・トランブルが監修を務めています。
本作、主演のショーン・ペン自身、「完成した映画を観たら、意味が全然分からなくて混乱したよ!」と正直すぎるカミングアウトがあったそうです(笑)
物語は。。。
1950年代、オブライエン夫妻は3人の息子にも恵まれ、テキサスの小さな町で満ち足りた生活を送っていました。一家の大黒柱の父親(ブラッド・ピット)は西部男らしく子どもたちに厳しく接し、逆に母親(ジェシカ・チャステイン)がすべての愛情を彼らに注ぎ込んでいました。一見幸福そうに見える家族の中で、長男ジャックは孤独を感じはじめます。。。

▪️Overview
「天国の日々」「シン・レッド・ライン」のテレンス・マリック監督が、ブラッド・ピット、ショーン・ペンを主演に描くファンタジードラマ。1950年代半ば、オブライエン夫妻は中央テキサスの田舎町で幸せな結婚生活を送っていた。しかし夫婦の長男ジャックは、信仰にあつく男が成功するためには「力」が必要だと説く厳格な父と、子どもたちに深い愛情を注ぐ優しい母との間で葛藤(かっとう)する日々を送っていた。やがて大人になって成功したジャックは、自分の人生や生き方の根源となった少年時代に思いをはせる……。製作も務めたピットが厳格な父親に扮し、成長したジャックをペンが演じる。第64回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した。(引用:映画.com)

出演は、ブラッド・ピット、ショーン・ペン!ジェシカ・チャステイン。
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