B姐さん

この子の七つのお祝にのB姐さんのレビュー・感想・評価

この子の七つのお祝に(1982年製作の映画)
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母親が娘に、自分を捨てた夫を殺すように洗脳していく・・・
というと、ホラー映画として面白く転がっていきそうだが、当然のように普通の推理サスペンスものになってしまった。豪華な2時間ドラマという風に。
脚本も少し荒く、途中から警察の捜査がどっか行ってしまったり、バランスがよろしくない。

でも多くのオールド映画ファンをトラウマにしたのは、岸田今日子と岩下志麻の演技。説明調っぽい台詞まわしが臭いのだが、この二人だとなぜか安心してみれる。
女が堕ちていったり、狂ったりする演技が(例え大仰であっても)作劇中のリアリティラインにはまっているというのは、やっぱりすごい。日常でみない光景にリアルさを持たせるのは、演出もそうだけど、最後は演者の力によるものが大きいですからね。

しかし、自分の親が豆腐や大根に、大量のまち針を指しているのを見たら、母親がホラー顔の岸田今日子でなくても発狂します。

DVD(9/11/2014)
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