きりん

大学は出たけれどのきりんのレビュー・感想・評価

大学は出たけれど(1929年製作の映画)
3.5
小津安二郎監督『大学は出たけれど』を活弁士と楽団付きで鑑賞。
活弁士/山城秀之
楽団/カラード・モノトーン

公開当時は70分ある長編映画だったが現存するのは11分しかない断片フィルムであるため、今回鑑賞も11分のみ🎞

大学を卒業したものの定職につけない主人公(高田稔)が故郷の母親に就職したと嘘をついたために婚約者(田中絹代)を連れて上京してくる話。


長編なのに11分しか残ってないなんて💦んなバカな😭そんな尺でわかるんかいと思ったけど不思議とちゃんとしたストーリーになってるのに驚いた🤣上手いこと繋がるように残っていたなぁ笑笑 無くなった59分は何が語られていたんだ笑

でもそれは活弁士の力がとても大きくて、本来はサイレント映画なわけでそのままだと十分理解出来なかったかもしれない。それを補ってくれる活弁士の仕事っぷりに感謝しかない👏🏻

大学卒業者の就職率がわずか30%程度だった時代背景もあり、大学を出たからと言って希望する仕事につけることは稀だった様子なのがひしひしと伝わってきた💦

親に見栄を張りたくなる気持ちもわかるが、その嘘を見抜く婚約者も流石である✨さらに内緒で働きに出るという器量の良さ(婚約者はすぐに仕事に就けるんかい笑)。とは言えこの頃の女性が働くバー!?という場所は少しいかがわしい場所!?のようで価値観の違いも興味深かった。

ちなみに家に貼られたポスターが世界三大喜劇王のハロルド・ロイドであることにも注目👀✨
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