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男はつらいよ 寅次郎恋歌のPARPAR8266のレビュー・感想・評価

男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971年製作の映画)
3.8
泣いたなあ〜。なんだか切なくなっちゃったなあ。。
いつもと違う今回の寅さん。
やけに気が短くて、乱暴な言い草でとらやの面々に当たり散らし、かと思いきや岡山の博さんの実家に顔を出し、先生(博父)と仲良くなって、心清められる。

家族ってのはいってえなんなんだろうなぁ
…。
そんなことを深く考えさせられる回だった。
珍しくマドンナとの色恋が違う形で描かれている。
そうだよ、いつもの筋書きだよ!なんて本人たちが言うくらい定番のフォームを崩してくるあたり、山田洋次監督はさすがとしか言いようがない。それでいて、家族愛を見せてくれる。
博父と博の関係にズケズケと割って入っているようで、立派な仲介役を担っている寅さん。あの時の博の佇まい、たまらんかったなあ〜。
喧嘩したかと思いきやすぐ仲直り。猫のようにふらついて気づいたら居ついて。本当につかみどころのない人だけど、無自覚に人に愛される。憎まれ口を叩かれながら、決して人に媚びずにずる賢く愛らしく生きる寅さんに涙しちゃうよ、本当。
寅さんの生き方は一方で憧れを抱かれるようなもんで、当人はそんなつもりは全くない。


ラストもいい。
あ〜、レビュー書きながら涙出てきた。
8作目にして、もうロスりそうな予感。
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