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特攻野郎Aチーム THE MOVIEのEikeのレビュー・感想・評価

特攻野郎Aチーム THE MOVIE(2010年製作の映画)
3.3
往年のTVドラマのリメイクというか流行りのリ・イマジネーション版でしょうか。最近ではもう珍しくもないですね。
今年はR・ゴズリング主演で「Fall Guy」が公開予定ですしね。

興味深かったのは本作がタイトルが示すとおり、「チーム」映画になっていたこと。
普通ならベテランのリーアム・ニーソンと売れっ子のブラッドリー・クーパーの二人に重点を置くのがセオリーだと思うのだが、意外にもバランス的にはシャールト・コープリー(第9地区とは別人みたいで結構、男前)そしてQR・ジャクソンを含めて4人のメンバーがほぼ対等に扱われているのだ。
各人においしい見せ場が用意されているだけでなく、展開される「作戦」そのものが完全にチーム行動として描かれているのが中々に小気味がいい。

そこでハタと気がついたのだが、これこそ「スパイ大作戦」のあるべき姿ではないかと言うこと。
本作の脚本/監督のジョー・カーナハンといえばトム・クルーズのお眼鏡にかなってMI-3に抜擢されたもののクルーズ氏と意見の相違から降板した人物です。

MIシリーズは結局良くも悪くもトム・クルーズによる究極の「俺様映画」であり、ちっとも「スパイ大作戦」ではなかったわけです。
そのチームプレイを中心に据えた謀術アクションをミッション・インポッシブルを蹴った監督が本作で実現させてしまったわけで深読みすれば、かのヒットシリーズへのある種の「落とし前」ともとれるような気も・・・。

本作に問題がないとは思いませんが4人の主人公たちの活躍を描くという目的からブレる事のない演出は安心して見られます。
スケールは無駄に大きいですが、あまり殺伐としてない辺りには好感が持てました。
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