ニャーすけ

セデック・バレ 第二部 虹の橋のニャーすけのネタバレレビュー・内容・結末

1.6

このレビューはネタバレを含みます

セデック族の男たちの足手纏いにならぬよう、女たちが子供を道連れに集団自決を行う凄まじいシーンもあるにはあるが、展開的にどうしても物語の大半は戦闘描写が占め、それが他の映画に比べて特に優れているわけではないので、全体的には第一部よりも単調で凡庸な作品になってしまった印象。散り行くセデック族の勇猛果敢さと悲壮感を表現したかったのはわかるが、クライマックスで多用されるスローモーションと壮大なストリングスのBGMは、いくらなんでもクドすぎるしダサすぎる。

安藤政信は妻子の復讐に取り憑かれた小島巡査を好演していたが、第一部の時点で彼が原住民に対して友好的であったり、彼らの文化を尊重していることを示す直接的な描写が実は無いため、闇堕ちの落差が小さいのも非常にもったいなかった。例えば、反乱の引き金となったクズ巡査の吉村とは異なり、小島は原住民の口噛み酒をちゃんと飲む場面があるだけでもキャラクターにもっと厚みが出たと思う。
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