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至福のときのchipのレビュー・感想・評価

至福のとき(2002年製作の映画)
4.0
とてもあったかい中国映画だった。

結婚したくて仕方ない、貧乏の中年男チャオと盲目の少女ウー。
ウーは、チャオの見合い相手の義娘だった。。。ウーの面倒をみるように頼まれたチャオ。
ウーは、今まで誰にも愛されずにきた、しかも盲目で。


彼女の特技はマッサージ。
彼はその仕事を彼女にさせてあげて、お金を稼げるようにするが…

すべて嘘だった、彼女を笑顔にするための。
貧乏だけれど優しい仲間たちが一芝居うってくれて。
その様子がとても可笑しい!
優しい嘘…

ウーも真実をわかっていたけれど、だまされたふり。
ここにも優しい嘘…

アイスクリームを食べながら、おじさんの顔が知りたいと、
チャオの顔を触るウーの幸せそうな笑顔…
街の雑踏の中でのこのシーンがとても好きだ。

ラスト、カセットテープのメッセージの中でウーが言う、
「皆さんと過ごした日々は初めての至福のときでした。お金は偽物でも、皆さんの心は本物でした」このことばに、ウルウルだった。。。
チャオがウー宛に書いた手紙も素直な気持ちが表れていた。

彼女にとって、あったかい人たちの中で暮らしたこと、何気ない毎日が、至福のときだったのでしょう。
平凡な毎日に感謝しなくては。。

チャオが買ってあげたヒマワリの赤いワンピースが、彼女によく似合っていました。
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