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EUREKA ユリイカのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)
3.8
バスジャック事件で心に傷を負った人々の再生への旅を描いたヒューマンドラマ。
カンヌ国際映画祭国際で批評家連盟賞とエキュメニック賞を受賞。(2000)

九州の地方都市でバスジャック事件が発生、多くの乗客が殺害され、生き残った三人、運転手の沢井(役所広司)、小中学生の兄妹・直樹(宮崎将)と梢(宮崎あおい)は心に深い傷を負う。
2年後、家族を置いて消息を絶っていた沢井が町に戻ってくるが、時を同じくして周辺で連続殺人事件が発生し、沢井に疑いの目が向けられる。
そんな中、兄妹が2人だけで暮らしていること(母親は家を出て行き、父親は自殺)を知った沢井は、二人の家へ行き一緒に暮らし始める。
さらに兄妹の従兄・秋彦(斉藤陽一郎)もやってきて、4人は沢井の運転するバスで再生の旅に出るが、そこでも通り魔事件が起こる…。

「生きろとは言わん。ばってん、死なんでくれ」
「お前の目から俺の目に海をうつしてくれ」

ユリイカ (EUREKA) は、ギリシャ語で「発見(した)」の意。

・セピア色の映像(モノクロ・フィルムで撮影して現像時にカラー・ポジにプリントするクロマティックB&Wという手法)、
・美しいロング・ショット
・シンプルな音楽(挿入曲はアルバート・アイラー「Ghosts」とジム・オルーク「Eureka」)と虫や鳥の鳴き声などの自然の音
・少ない会話
・宮崎あおいの存在感
→青山真治監督の代表作。
3時間 37分と長い作品だが、じっと見入ってしまう。
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