健一

渇いた太陽の健一のレビュー・感想・評価

渇いた太陽(1962年製作の映画)
3.3
1962年 🇺🇸映画 カラー作品。


第35回アカデミー賞
最優秀助演男優賞(エド・ベグリー)受賞。


石原裕次郎 の映画ではありません。
あしからず。😅

成功と野望に燃える青年チャンス。
若さと美貌の衰えに絶望した大女優アレクサンドラ、 父親の政治欲に利用されているチャンスのかつての恋人。
3人が醸し出す愛憎ドラマ。
プレミア試写にて映し出される自分の姿に嫌気がさし失踪した大女優。
彼女はチャンスを付き人として雇い 南部の町へと車を走らせる。
ここはチャンスの故郷で 彼は初恋の人ヘブンリーと再会を果たす。

全編を通してホントに『渇いた』作品です。
成功を掴む為にどこまで自己を犠牲にできるか?
愛を貫く為に どこまで突き進めるか?
ポール・ニューマン演じるチャンスが終始もがき続ける作品。

若き頃のポール・ニューマンが超カッコいい! トム・クルーズそっくり! イヤ そうじゃない。
若い頃のトム・クルーズがポール・ニューマンにそっくりなのです。トムは完全にこの頃のポール・ニューマンを意識していたんだろうな。

本作で惜しくもオスカーは逃したが アル中大女優を演じたジュラルディン・ペイジの圧倒的存在感がこの作品の最大の見所かもしれない。
ドラマの行方を大きく左右する彼女の演技が本作をより『渇いた』ものにしている。
それに対して チャンスの恋人が意外にもそんなに大きく描かれて無くて少々バランスが悪い。
3人のアンサンブルが完璧だったらすごい作品になったのに、そこだけ残念。

それとは裏腹に主要キャストでは無い 恋人の父親役を演じたエド・ベグリーが 本当に嫌〜な悪徳政治家、嫌〜な父親を怪演していて存在感を示している。本作でオスカー受賞も納得の演技。
ポール・ニューマン と エド・ベグリー。この二人のやりとりだけでも この作品を観た甲斐がある。

ラストだけ もうちょっとしっかり終わってくれれば すごい名作になったのに。
昔の香港のカンフー映画みたいな終わりかた。
ちょっと 置いてけぼり。

劇 終。 ジャ〜〜ン。 みたいな。😦



😷コロナパンデミック中に鑑賞😷
健一

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