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西部に賭ける女のHKのレビュー・感想・評価

西部に賭ける女(1960年製作の映画)
3.5
珍しいソフィア・ローレン主演の西部劇です。
原題は“Heller in Pink Tights”(ピンクタイツのヒーリー)
ヒーリーは旅芸人一座の座長アンソニー・クインの役名ですが、クインがピンクのタイツを履くわけではないのでご安心ください。

タイツ姿はもちろんローレン(当時26歳)の方ですが、そのプロポーションは必見!
これが最近の映画ならCG加工(とくにウェストの細さ)してると思うでしょう。
それだけでも観る価値充分ですが、監督は女性映画の名匠ジョージ・キューカー(『スタア誕生』『マイ・フェア・レディ』)ですから、男目線だけではありません。
女性の描き方はもちろん、画面の色使いや構図、時代考証などもなかなかに凝った映像を見せてくれます。

本作のガンマン兼イケメン担当は懐かしいTVシリーズ『S・W・A・T』の隊長スティーブ・フォレストですが、ガンアクションはほぼありませんので、そちらを期待するとガッカリするかもしれません。
A・クインも旅芸人の座長ですから銃の腕はからっきし。

S・ローレンは今まで貫禄十分の姉御役ばかり見てきたので、こんなに若いローレンは初めて・・・と思ったらビットリオ・デ・シーカ監督の『ふたりの女』と同じ年の製作でした。
そちらでは10代の子供もいる母親役で共演のジャン・ポール・ベルモンドより年上役(実際は1つ年下)が違和感ナシでしたから、昔から実年齢より上に見える貫禄と演技力を兼ね備えていたということでしょうか。

しまった。油断していたら『ひまわり』公開50周年の劇場上映が終わってしまってました・・・不覚。
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