田山信行

空へ ―救いの翼 RESCUE WINGS―の田山信行のレビュー・感想・評価

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そもそもの製作本数が少ないものの自衛隊を扱う映画なら架空のクーデターとかではなく本作の様な救難活動など平時における任務を主体として描くものがもっとあって良いと思う。映画が世論を変えるだなんて過信はしちゃいないんだが考えるきっかけくらいは作れるだろう。

自衛隊協力による実機での救難シーンは迫力あるが、やや人物描写や物語がステレオタイプ過ぎるかと思う。新人パイロットの成長譚として爽やかで良いのだが途中の恋バナとかちょいと恥ずいし。

もっと実務へ肉薄する迫真さが欲しい。主人公の成長を描くのはセオリーだがそれすら要らない。ただひたすらプロフェッショナルな人間を描くだけで充分なものになるはず。

果てはドキュメンタリーか、また近年テレビでも自衛隊の特集を絶えずやってはいるがそれとは別に劇映画として形にしてこそ。また違う視点を与えるはず。
田山信行

田山信行