はる

贖罪のはるのレビュー・感想・評価

贖罪(2012年製作の映画)
4.5
原作湊かなえ、監督黒沢清という魔融合により生まれた良作。黒沢清節が光りまくっていてファンには楽しい作品でした。
小学生の仲良し5人組の女の子のうち1人が男に連れさられ殺害されるという事件が起こります。残された4人と殺された少女の母親の物語を全5話からなるオムニバス形式で展開していくドラマです。
蒼井優、小池栄子、安藤サクラ、池脇千鶴、小泉今日子らの演技は文句の付けようがなく、特にキョンキョンの存在は大きいと思います。どのエピソードも男と女、そしてタイトル通り贖罪がテーマでありながら、描かれる闇はそれぞれ全く異なるモノなので、飽きる事なく楽しめました。サイコパスで気持ちの悪い第1話や女の復讐劇の第4話あたりがお気に入り。ラストの第5話では香川照之の圧巻の怪演も観られます。
一見女性たちが抱える闇を描いているように見えて登場する男達の闇の方が深かったり、さらっと描かれるそれぞれの少女の母親像も全く違うのが面白いです。第3話の安藤サクラなんかは事件というよりもあの母親あっての闇だと思いました。
やっぱり黒沢清は良い〜好き〜
はる

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