Shelby

アクネ 初体験のShelbyのレビュー・感想・評価

アクネ 初体験(2008年製作の映画)
2.5
始まりは、洗面所で行われる兄との会話。どうやら筆下ろしを家にきている家政婦に頼んでくれたらしい。お年頃のラファエルは、ニキビが気になり薬を塗ったり、飲み薬を飲んだり、挙句の果てにピーリングまでしちゃう女子力高めの男の子。
年頃の男の子だなあ、これから甘酸っぱい青春を見せてくれるのだろうかと期待していたのだが、予想より遥か斜め上(この場合斜め下?)を行く作品だった。

まず、驚いたのは、キスより先にセックスを済ませてしまうストーリー展開。なんでそっちが先なのか、と面食らってしまった。順番逆じゃね?

でもこのラファエル、くるくる天然パーマが可愛い。野暮ったい顔つきと、天然パーマがまだまだスレてない幼さを醸し出す。水泳キャップから覗く後れ毛すらもクルクルしていて可愛い。
しかしながら、やる事なす事地味に大人びている。日本の同じくらいの年齢の子達とはだいぶ違う印象。ポーカー、風俗、タバコ、セックス。
国の違いなのだろうが、こんなにも格差がでるほどとは思っていなかった。

ラファエルを取り巻く周りで起きることが、ひたすらに、淡々と描かれていく。
両親の離婚、実らなかった初恋、ファーストキスへの憧れ、友との別れ。盛り沢山な出来事の割に、だれに感情移入したらよいものやら...と迷うほど観客とラファエルの距離は遠い。ラファエルの感情が一切見えないからだろうか、俯瞰的にしか物語を見ることしか出来なかった。
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