SatoEmiko

SHAME シェイムのSatoEmikoのレビュー・感想・評価

SHAME シェイム(2011年製作の映画)
4.2
性依存の主人公と、他人に過度に依存的で自傷歴のある妹。
一番「恥じ」ているのは自分自身で、恥だと思えば思うほどに辞められず、辞められないほどに羞恥心は募り、自己懲罰的にさらに加速する依存…抜けられない無間地獄が、観ていて本当に苦しい。

セックスなしでは他人と関われない主人公が必死に性欲を満たす姿からは、愛し愛されたいという声にならない悲痛な叫びが聞こえてくる。
「恥」にまみれた世界で、身も心もボロボロになるまで己を恥じ苦しむ感情がこちらに流れてくるようで、久々に観ていてとても辛い映画でした。

終盤、自分を傷つけないと生きられない兄妹が寄り添う姿は、悲しい境遇で支え合う幼いきょうだいのようで、涙が出てしまった。
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