なりかけゾンビ

バッファロー’66のなりかけゾンビのレビュー・感想・評価

バッファロー’66(1998年製作の映画)
4.0
ド直球だけど変わった演出も挟んだダメ男再生物語のお手本のような映画


内容
刑務所上がりのビリーは見栄っ張りで短気で自己中な男。実家にこれから帰ると告げると、親から嫁の顔を見せろと言われ、通りすがりの女性レイラを誘拐して妻役を演じさせる。


フィルマークスの広告で見かけて気になったので鑑賞



最初はビリーのことをありふれた短気なアメリカ人としか思えなかったんだけど、
彼の母親はアメフトチーム(バッファローズ)の事しか考えておらず息子の事を全く覚えていない。
父親はビリーより短気でご飯のことしか頭にない。
そんな家庭環境で育った彼の心の中に平穏などは無く、空虚そのものだってことが簡単に想像できちゃう。
だからこっちも応援したくなってしまう…


そしてレイラはこの作品における唯一の光✨️
荒野に咲く鈴蘭みたいw
顔が小さくて童顔で可愛くて巨乳な彼女はビリーとは正に対照的な容姿な彼女
ビリーが電話で母親に一生懸命作り話を話す姿や
誘拐したはいいもののマニュアル車を運転出来ず、運転しろと頼む姿をみて
最初は母性の一つのような形で視聴者と同様に「愛したい」ではなく『支えたい』から入ったんじゃないかなぁー、、、
そして彼を知る毎に、彼がダメ男ではなく大人になりきれていない少年であること、彼の中の純粋さに惹かれていったようにみえた


「あなたは世界一優しい人よ。ハンサムだし。」

この言葉通り、終盤のビリーは過酷な環境を生き抜いてきた本当に優しすぎる人間に見えてくるし、
ハンサムな男にも見えてくる🥲





あと、途中に挟む変わった演出も好きwww
画面の真ん中に窓のように現れる幼少期のビリーの映像や
歌に合わせて口パクで歌う父親
ボウリング場で急に踊り出すレイラ
コメディ調な銃撃の回想シーンなどなど


個人的に印象に残っているのはジャケットのインスタント写真機で写真を撮るシーン‼️
おそらくビリーとしては両親に遺す遺影のような気持ちで撮っていてレイラのことは全く見えておらず怖すぎるぐらい真顔😳wwww
レイラは妻の役を飛び超えて、既にビリーへの愛が溢れているんだよね〜www
この2人のギャップがこの作品の構図そのもので
このワンシーンにぎゅぎゅっと凝縮されてる感じ‼️🤣


最高の朝をありがとうございました🥰
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