おたね

コクリコ坂からのおたねのネタバレレビュー・内容・結末

コクリコ坂から(2011年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

うーん正直微妙だったな。
昭和の命をつなぐのに必死だった時代を経て、改めて若い世代が古いものを守るために力を合わせてる様子と、時代のもつれのせいで想い人とうまくいかない(かと思わされる)恋愛のせつなさを書いてるんだろうけど…

主人公が悲しい夢を見るほど辛い事実だったにも関わらずそれを知る時に割と明るめの音楽が流れてるところとか(意図があるにしてもわかりにくかった)、全体的に音楽が結構安っぽかったな…制作者には申し訳ないが…

宮崎映画と比較するのが良くないんだろうけど、宮崎さんの惹きつける部分って異常なくらいの表現への追求なきがする。すごく平坦な言い方になってしまうしそれってべつに他の分野にも言えるけど、この瞬間をここまで美しく切り取ろうとか、この勢いを人を殺す勢いで圧倒してやろうみたいな感覚を感じなかったな。まあでもその表現をするから、彼の非人道的な扱いが度々取り上げられてるんだろうけどね…
吾朗さんの中で激しく追求したい感覚とか、丸裸になるような激情みたいなものがこちらでわからないと、なかなか大きな感動って難しいかも。特に周りのスタッフたちは映画を作ることにも慣れているだろうし、その人たちをさらに追い上げていくような表現をするのは、難しいだろうね。
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