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マイクス・マーダーのseapony3000のレビュー・感想・評価

マイクス・マーダー(1984年製作の映画)
5.0
テニスコートからベッドへゆっくりと移行していく男女。ピアノの音階からはじまって不穏なサウンドトラックへ。このオープニングですでに変な感じ。好きな予感がビンビン。殺されたらしい彼氏(つっても最近はすっかりご無沙汰の)久々のデートは男にゴタゴタがあってお互い電話しまくるだけですれ違う場面がやたらと細かい。気づけば全篇電話と留守電。彼との思い出語りをグイグイしてくる男たちも、盗撮やらストリップビデオやら。友達の個展のオープニングパーティでのモニター越しの乱闘もなんだったのか、いかがわしさ1000パーセントで最高。クライマックスの家の中では強風に揺れる木々やブラインドの影が美しく差し込んでドアに次ぐドア。キッチンでの地震騒ぎはデブラウィンガーの捏造?なんかよくわからないけど、彼の相棒のチンピラのパニックぶりがまたすごく良い。ミュージックルームのピアノもきちんと活かされている。彼氏の殺される場面は血だらけの部屋だけの見せ方に対して、相棒のアイツのビニール袋越しのグロテスクな死に顔での遺棄がまた痺れる。部屋のインテリアもいいし、心配してくれるけど肝心な時には当然不在のデブラの友人、彼女が作るワッフルの場面や生活のシーンも細かくて好き。つかこの作品最高に好き。

あけましておめでとうございます
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