ねこ無双

他人の血のねこ無双のレビュー・感想・評価

他人の血(1984年製作の映画)
3.5
クロードシャブロル監督×ヴォーヴォワール原作。

第二次世界大戦目前の1930年代パリ。
ジョディフォスター演じるエレーヌはレジスタンス活動には全く興味が無かったが、活動家の男に恋をしたことからその渦中へ飛び込んでいく。
しかし、彼女はその最中でもその豪胆な気質から自分を見失うことがなかった。

ジョディフォスターはアメリカの女優さんというイメージだったけど、ヨーロッパ的な香りも漂わせることが出来るんだなあと。冷笑的な表情がとても良かった。

ほんとにジョディがフランス語で話してるのかがはっきりわからなかったんだけど、ジョディフォスターはもともとフランス語堪能でセザール賞の審査員長も務めた、ってニュースがあるし、吹替では無いのかな?

サム・ニールはジョディに一目惚れしたドイツ人高官役。最初は惚れた弱みでエレーヌに利用されてしまうのだが…。

愛に生きようとするも時代に翻弄されたエレーヌ。
今回はシャブロルの他の映画よりも私にはガツンと来なかったが、ファーストカット、ラストカットの同じ場面はとても強く記憶に残る。
壁に映るふたつの影繰り返されるのが印象的でした。