乙郎さん

侠女/俠女 第一部:チンルー砦の戦いの乙郎さんのレビュー・感想・評価

4.6
優れた映画監督は時に優れたDJと見分けがつかない。中国古典をベースとしつつも、ワイヤーアクション、恋愛、コメディ、ホラー、政治劇、マカロニ、宗教、サイケとジャンル不問で打ち込みながら、音楽的に、BPMを操作して一本の映画にしてしまう。
個人的には会話シーンがね。なんとも良いリズム感があって心地よい。無論、殺陣のテンポの良さも勿論だし、終盤(ほとんど主人公が出てこない)、レオーネ的なマカロニに突入するのはチルタイムか。
あとこの映画が立派な娯楽たり得ているのは、登場人物たちの漫画的なキャラ立ち(というよりも後世の漫画家が参照した部分が大きいのだろうが)。主観客観ともに傑作だと言い切れる。
乙郎さん

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