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少年時代のmarnimのネタバレレビュー・内容・結末

少年時代(1990年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

第14回日本アカデミー賞受賞作。
戦争中、東京から富山へ疎開した進二、疎開先での子供同士の人間関係をリアルに描いた作品。
主人公の進二も良かったが、クラスの級長で番長のタケシがとても素晴らしく、彼の切れ長の目はとても印象的であった。

進二と二人でいる時は優しく接するが、仲間と集団でいる時は傍若無人な振る舞いをするタケシ。
須藤のクーデターにより、タケシ時代が陥落した時は、ある種ざまあ見ろ的なスッキリ感を感じるのだが、その後のタケシへのいじめは酷いものであり、さらに須藤派にいたフトシを生意気だとリンチするシーンは、須藤の恐ろしさを感じた。
個人的にはタケシとフトシが組んで、須藤を叩き潰すというシナリオを期待していたが、そうはならなかったか。

1990年の作品だが、太平洋戦争時代の日本がリアルに描かれていて、映像がとても良かった。
ラストは進二が乗る汽車をタケシが走って追いかけるシーン、お約束的な結末ではあったが、胸を掴まれる素晴らしいシーンであった。
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