爆裂BOX

SHOCKER ショッカーの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

SHOCKER ショッカー(2007年製作の映画)
2.3
連続殺人鬼シードが逮捕され、電気椅子で死刑執行されるが設備が古く電圧が上がらずシードは死なない。警察の独断でシードを死んだことにして生き埋めにするが、地中から復活したシードは自分を葬った人々に復讐を開始する…というストーリー。
「ハウス・オブ・ザ・デッド」や「アローン・イン・ザ・ダーク」等のゲームの映画化で批判を浴びまくった「マスター・オブ・エラー」ウーヴェ・ボルによる胸糞スプラッターホラーです。
逮捕された連続殺人鬼シードを電気椅子に掛けるも、二回かけても生きていたことから「三度執行されても死なない場合無罪放免」という州法によって野放しになるのを防ぐ為、死亡を偽装して生き埋めにしますが、それでも死ななかったシードは地中から脱出して関係者に復讐していく…という内容ですが、まず冒頭、シードが見ている犬が首踏みつけられたり皮剥がされる本物のビデオ映像にドン引きです。本当に不快。
そこからマイケル・パレ演じる主人公の刑事や保安官たちがシードが撮影した犠牲者達を部屋に閉じ込めて餓死させて、死体が腐敗していく様子を映したビデオ映像と主人公達のリアクションG結構長めに描かれます。ここでも犬が犠牲になったり、赤ん坊まで犠牲になります。赤ん坊の泣き声が延々響き続ける所は結構キツイですね。腐敗していくシーンも結構グロい。
ここからシードの家に突入して逮捕されるまでが描かれますが、突入した警官たちが次々と襲われていきますが、暗闇の中で襲われるのでグロシーンが見えないのは残念。また、牢屋にいるシードのシーンと逮捕に動く主人公達のシーンがいったりきたりしてよくわからなくてテンポも悪いです。シードをレイプしようとして返り討ちに合う看守たちはどこの時系列の話なんだ?シードを死刑執行しようとして失敗して復讐が始まるまでに上映時間の半分くらい進んでるのもテンポ悪いですね。
ズタ袋被った巨漢という思いっきりジェイソン意識したシードの格好は個人的にはいい感じだと思いますが、背が低いんですよね。牢屋の中でもマスクつけてるの笑った。誰か取れよ(笑)
シードによる復讐劇は思ったよりグロ描写少なかったかな。椅子に縛り付けたオバサンの頭をハンマーでグチャグチャに粉砕するシーンを長回し風にとったシーンはCGはチョイチープだけど、本作一番の見所ですね。初めコン、コン、という感じで軽く小突きながら段々力こめていく所はシードの陰湿さと狂気感じさせて良かったです。
主人公も超絶無能でシードに反撃することなくいいようにやられ余韻も何もない胸糞悪く後味の悪いラスト迎えます。まあ、娘ちゃんには「なにもしない」んだろうなぁ…娘役でジョデル・フェルランドが出てるのにはびっくり。
電気椅子に二回かけても死なないんだから生き埋めにしてもそりゃだめですわな。上司の言うように埋める前に頭撃っとけばよかったのに。
テンポも悪くていらないシーンも多く、残念な出来ではありましたね。全体を追う陰惨な雰囲気は良かったので、もっとグロ描写多ければ良かったかも。