ねこ無双

ヴァージン・スローターのねこ無双のレビュー・感想・評価

ヴァージン・スローター(1983年製作の映画)
4.0
ほぼ1時間と短いrunning timeにまとまった80年代傑作スリラー(と私は思ってる)。
このタイトルはインパクト強いけど、旧タイトルは『赤い斧』という。

片田舎の土地でぽつんと一軒建つ白いおうちでお爺を介護しながら、たった二人で暮らす少女。
ちらちら不鮮明でほぼ映ってないテレビを二人でぼんやり見ている日常。
そこへ警察の追跡逃れるため、車でたどり着いた3人組の闖入者たち。
シンプルで情緒的な劇伴に不安をかきたてられる。
うつろな目つき、表情変わらずあまり物言わぬ少女。
鶏の首を落とすための斧、薪割りの斧と、ところどころに斧が配備。
お爺の髭剃りの剃刀も。
もう良からぬ事しか起きる気がしないよね!

シンクいっぱいに鶏のむしった毛と血、不快感溢れる。
ベッドカバーからぴちゃぴちゃ滴る血の音。
少女と斧のカットに交互で挿入される別のカットと、不安へと誘うショットがうまい。
他の方のレビュー巡りしたら、ダウナー系とか書かれてる。けだるい。まさにそんな感じ。

監督・脚本をこなすフレデリック・R・フリーデルが3人組の中の一番良心のある若人も演じてます。
他の作品も観てみたいのに、日本未公開なのが残念。

🐾
70→80年代の間違いでした💦