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ジェーン・バーキン in ヴェルヴェットの森のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.3
家ネコは見た!!

古城で起こる連続殺人事件。某ドラマの市原悦子みたいにその全てを物影から目撃するネコちゃんが可愛いマルゲリーティ製ジャーロ。他にもネズミとか蝙蝠とか、更にはゴリラ(何故かみんなオランウータンだと言い張ってるけど…)まで住んでるという簡易動物園な感じも最高!

しかもこの城には吸血鬼がいるとかいないとかの話まで出てくるし、冒頭城に到着した主人公を窓からゴリラ(オランウータン)が見下ろしてるしで、まさかゴリラと吸血鬼がキングオブモンスターを決めるバトルでもおっ始めるのかと思いきや、横溝正史とかでありそうな一族にまつわる不穏な言い伝えを交えたミステリーでした😂しかもゴリラはクソ弱くていつの間にか死んでた笑

ゴシックホラー+ジャーロは10年ほど前にフレーダがやってるので新鮮ではない上に、フレーダほどのうまさを感じ取れない本作はパワー不足感が凄いのだけど、予想外なところで動きまくるカメラとか、「そこ!?」という空間に謎にズームインしていったりとか、鏡像から振り向かながら引くとことか、奇抜すぎるカメラワークがジャーロの中でも群を抜いてるような気がして、割と見てて楽しい映画だった。

内に秘めた獣性としてのゴリラを解き放つかどうか。その内面的不安定さの原因となる暗い過去を抱えたイケメンさんが、城に遊びにやってきた従姉妹のジェーンバーキンに一目惚れして、無駄に死体動かしたりとか、犯行現場に自分を思わせるアイテム落としたりとか、やたらとオレが犯人ですよ?感出しまくってて笑える。ずっと城で孤独だったらしく、好きな娘にチョッカイ出しちゃう小学生的なアレやろね、きっと🤣

ゴリラが死ぬタイミングに無頓着なところに、かなりのポンコツ感が出てしまってるのだけど、とにかくジャーロっぽくカラフルな照明を入れようと思ったのか、ステンドグラスみたいなカラフルすぎる照明器具を持ち歩くという帳尻合わせ的なビビッドカラーの乱立は面白かった。面白みにかけるけど、面白くなくはない何とも言えないジャーロでした😅
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