『きっと、うまくいく』『ダンガル きっと、つよくなる』のアーミル・カーンが主演・製作の一大叙事詩。なんと3時間43分!!!長い!!!!!!!!!!!!!
だが、この長時間を費やしてでも観てみるべき映画だと私は思う。ネットフリックス でも配信中なので会員は手軽に観られる。
舞台は1893年のインドのとある村。その年の雨季は全く雨が降らない最悪なものだった。そんな年に限って、インドを占領しているイギリス人のラッセル大尉は、二倍の年貢(ラガーン)を納めさせようとする。
主人公ブヴァンはそれに強く反抗した。もちろんイギリス側は取り合わない。だがそのかわりに、インド人を完全に舐め腐っているラッセル大尉は、一つの賭けを提示した。
「だったらこうしよう。お前らが俺らにクリケットで勝ったら年貢を免除してやる。その代わり、負けたら年貢、三倍な!(ま、どうせ俺らが勝つんだけど)」
周囲の反対をよそにブヴァンはその賭けを呑む。だがしかし、ブヴァンをはじめとするインド人たちはクリケットというものをほとんど知らない。それに加え、こんな厳しい賭けを呑んでしまったブヴァンは仲間から馬鹿にされ、侮辱される。
そんな彼を救ったのは、意外な人物だった。
さて、彼らはイギリス人に勝ち、年貢を免除してもらえるのだろうか。
非常に長い映画だったが最後まで飽きずに観続けることができた。
ブヴァンが経験する恋、友情、裏切りなどの感情を乱す経験は最後のクリケットの試合に全て集約される。
ブヴァンたちがクリケットの試合で一番勝ち得たいものは恐らく勝利や年貢の免除ではない。プライドだ。自分たちを信じて応援してくれる仲間や恋人の顔を曇らせるわけにはいかないのだ。だが、これを賭けているのはラッセル大尉たちも一緒だ。ラッセル大尉は最低で、この男に対する嫌悪感は終始消えることはないが、何としてでも勝ちたいという執念は感じる。
これは、プライドのぶつかり合いの物語だ。
勝利を祝って歌い踊るのはどちらか。
その目で確かめてほしい。