まっつん

タイム・トラベラーズのまっつんのレビュー・感想・評価

タイム・トラベラーズ(1964年製作の映画)
3.8
なんてこった!面白い!「デスレース2000年」に脚本で参加しているイブメルキオー監督の1964年の作品。めっちゃヘンテコな映画で超面白いですね〜。

当時としても低予算の映画だったんだろうけど設定とかがよく練られていてですね、きちんとタイムトラベルものとして成立していると。偶然にも未来への窓が開いた!よっしゃ!ちょっくら観てきますわ!というおよそ科学者とは思えない浅薄な行動は置いとくとして笑、随所で工夫が見られるあたり非常に良いと思います。また核戦争で荒廃した世紀末感溢れる未来世界にもグッときましたし、ミュータントと呼ばれる放射能で汚染されてしまった人たち、さらには奇形の人間まで出てくる!マッドマックス 怒りのデスロードみたいだ!と思って結構アガりました笑。あと本物の核実験の映像がコラージュされていたりもして本当によく工夫しているなと。

この映画の白眉とも言えるのは未来で行われているアンドロイドの製造過程のシーンですね。特殊効果技術のない時代の映画なのにアンドロイドの頭を胴体にくっつけるとそのまま動き出す!というのがワンカットで撮られている!何たることだ!こうしたマジックみたいなシーンがアンドロイド製造工場ではバンバン出てくる!他のシーンでは人間の瞬間移動マジックみたいなとこがあったりともう感動しましたね。

そしてラストの怒涛の展開。大胆ながらも若干の後味の悪さを残すエンディング。いまだとちょっと当たり前に見えるかもしれないけど当時としては先見的であったと思うし、大胆不敵な表現の仕方にサービス精神があってとても良いなと思いました。