8Niagara8

ベルイマン監督の 恥の8Niagara8のレビュー・感想・評価

ベルイマン監督の 恥(1966年製作の映画)
4.3
マックス・フォン・シドーのやつれる様にしんどくなる。

ベルイマンの映像的表現力を多分に感じる。
市長と二人の一連のシーン。構図、長回し、あらゆる点で鮮烈で印象的である。

戦争に厭気を感じながらも、それを避けるように生きようとする二人。ただそうした距離感の取り方の背後には負い目があり、無垢なるものではない。
しかし徐々に戦争の暴力性が生活を蝕んでいき、最終的には人間としての正常さを奪う。何とか生き延びていく彼らの足元には死屍累々の犠牲があるのも、至極残酷に描く。
これは21世紀を生きる我々にも強く残響する。
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