ツキツキ

北北西に進路を取れのツキツキのレビュー・感想・評価

北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)
3.6
 この映画の良いところは何も考えなくても良いこと。
 難しいテーマも複雑なプロットもない。
 それでいて、兎に角面白い!展開に手に汗握り、主人公のポンコツ具合にヤキモキし、要するにテレビに釘付けになる。
 主演のケーリー・グラントの演技に愛嬌があり気取っている感じがしないのが良い。
 ヒロインの神秘的な美しさが清涼剤になっている。
 007シリーズが大好きな僕はこの映画から007の要素をたくさん感じ取ることができ、とても楽しかった。007ファンなら観て損は絶対にない。
 全てのシーンが観客をドキドキさせるその一点に特化していて、人生において「ためになる」ようなものは何一つ得られないだろうが、僕はそこがとても気に入りました。古いからと言って変に身構えず気楽に楽しんでください。
 ただ、映画好きはヒッチコックの優れたサスペンスの技巧に注意を払うとより楽しめるかも。ちなみに僕はおもしろ過ぎて、気づいたらエンドロールだった。
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