ジュリー・デルピー監督脚本主演、ダニエル・ブリュール共演。
吸血鬼伝説のモデルにもなり他にもインスピレーションを与えた作品多い、血の伯爵夫人ことエリザベス・バートリの物語。
大好きな「ネオン・デーモン」のインスパイア元のひとつでもある。
若い男と恋に落ちたことから始まる若さと美への執着。元々キツい性格で美への意識も並々ならぬものを感じさせたが、やはり歳を取ると失っていくものへの異様な執着心はここまで来ると狂気、恐怖。
実在したエリザベス・バートリのエピソードはどこまでが事実でどこからが伝説化しているのかイマイチわからないのだけど。とにかく恐ろしい。
処女の若き女性の血が美肌と若返りに効くと思い込み、その欲望がエスカレートしてたどり着く先は…
エリザベスはそこまでしなくても美しいよと言いたい気持ちは山々。
ダニエル・ブリュール演じる若き青年イシュトヴァン・トゥルゾの気持ちをもっと信じていたら違う人生があったかもしれないね。
十分ホラーになり得る話でグロくて凄惨な逸話はもっとあるはずだけど、これは若さ至上思想にとりつかれた狂気の伯爵夫人の物語として面白かった。
*体に切り込みを入れそこに髪の毛を埋めるとバイ菌入って化膿するんじゃないかと細かいこと気になった。