スワヒリ亭こゆう

幸せなひとりぼっちのスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)
3.8
偏屈なオジサンの感動映画が1番感動出来る説。
説立証。

トム・ハンクス主演の『オットーという男』が評判が良いので、オリジナル版を観てみました。

やっぱり偏屈なオジサン、しかもドリーファンクみたいなオジサンが1番振り幅があって良いですよね。
毎日、見廻りしてる地域密着型の偏屈オジサン。妻に先立たれ、妻の後を追って自殺をしようとするものの、なかなか死ねない。という話なんです。
ご近所さんに注意して回っている為、腫れ物に触るように接せられているんですが、お向かいに引っ越してきた家族との交流がオジサンの心に変化をもたらしていく。

ハートフルな話です。
現在(プレゼントデイ)の話に加えて、過去のオジサンの若い頃の話を現在と交互に見せていくのが良い脚本だなぁと思います。
妻の後を追って死のうとするぐらいオジサンは妻のソーニャが好きなんです。で、このソーニャ役の女優さんがキレイですね。少しリブ・タイラーに似てる気がします。彼女が美しくて可愛いらしいからオジサンの喪失感も感じさせてくれていて良い配役だと思います。

お向かいに引っ越してきたパルヴァネも良かったです。
スウェーデン人の夫と結婚したイラン人の女性という設定なんですけど、オジサンにグイグイ行く感じに嫌な気がしない。そこの部分はコメディタッチに見せてくれる為、本作の陽の部分はパルヴァネなんですね。
この人がいるから観てて多幸感がある映画になっています。
子役も可愛いですし、猫も可愛いです。
この家族との交流にオジサンの心は絆されていき、とても良い映画でした。