ひろ

ショーツ 魔法の石大作戦のひろのレビュー・感想・評価

ショーツ 魔法の石大作戦(2009年製作の映画)
3.3
ロバート・ロドリゲス監督・脚本による2009年のアメリカのファンタジー映画(劇場未公開作品)

なんなんだロバート・ロドリゲス!人を殺しまくりのB級バイオレンス・アクション映画が得意なのかと思ったら、「スパイキッズ」やこの作品みたいな、ファミリー向けのアドベンチャー・アクションも作れちゃう。正反対の内容なのに、ユニークな発想はロドリゲス監督そのもの。製作・監督・脚本・音楽・撮影・編集と全てを掌握しているのもすごい。

この作品では何でも願いが叶う魔法の石が登場する。普通、願いが叶うとかいうアイテムには制約があるものだが、この石は手当たり次第願いを叶えちゃう。それがおかしくて、しっかり教訓まで与えてくれる。

大人たちが改良に躍起になっているブラックボックスもかなり未来のアイテムで、むしろこれが欲しいぐらいだが、そんなアイテムを重要なものとして扱ってないのが、ロドリゲス監督らしい。

そんなに派手なキャスティングではないが、名優で脇を固めるのが好きな監督らしいキャスティングかも。ウィリアム・H・メイシーを変な役で使っちゃう贅沢さ。これが案外よかった。ジェームズ・スペイダーが性悪な社長として出演。この人、若い時はかっこよかったのに、時の流れは残酷だ。まあ味があっていいけど。いじめっこのヘルヴェティカ役の女の子が、「アダムス・ファミリー」の時のクリスティーナ・リッチみたいだった。この子役は売れるかもしれないな。

この作品、かなりよくできたファミリー向けのファンタジー映画だと思うけど劇場未公開。やっぱり配給会社って作品観ないで、日本で人気あるスターが出てるとか、ベストセラー小説が原作とかで判断してるんだなって確信した。
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