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トップ・ハットの一人旅のレビュー・感想・評価

トップ・ハット(1935年製作の映画)
4.0
マーク・サンドリッチ監督作。

同監督『コンチネンタル』(1934)から始まったフレッド・アステア&ジンジャー・ロジャースコンビの第4作目で、勘違いによって巻き起こる男女の恋騒動を描いたRKOの古典ミュージカルです。

ロンドン公演のため英国を訪れたブロードウェイの一流ダンサー:ジェリーと、同じホテルに滞在していたモデルのヒロイン:デールの出逢いとロマンスのゆくえを描いた作品で、ジェリーが友人の夫であるとデールが勘違いしたことを発端に巻き起こる近づ離れずな恋の騒動を軽快に活写した“勘違いロマンティックコメディ”となっています。

ロンドン&ベネチアを舞台に繰り広げられる男女の一進一退の恋のゆくえを、少しずれた友人夫婦や反抗的な使用人、恋敵の風変わりなイタリア人といった二人を取り巻く個性的な登場人物たちを巻き込む騒動と共にユーモラスに描いたロマコメで、作曲家アーヴィング・バーリンが本映画のために書き下ろした歌曲に乗せた華やかで多彩なミュージカルシークエンスが素晴らしい出来栄えとなっていますし、ロジャース&アステアの黄金コンビによる溌溂としたコメディ演技と一流のデュエットダンスが輝きを放っています。
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