爆裂BOX

アンビュランス/地獄の殺人救急車 狙われた金髪の美女の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

4.8
漫画家のジョシュアは一目ぼれした美女シェリルに声をかけるが、彼女は突然倒れてしまう。ジョシュアは救急車で運ばれた彼女を追って病院を訪れるが、そんな女性は搬送されていないと言われ…というストーリー。
「悪魔の赤ちゃん」や「ディーモン/悪魔の受精卵」のラリー・コーエンが監督・脚本を務めたサスペンス・アクションです。VHS時は「アンビュランス」で、BD&DVD発売時に「地獄の殺人救急車/狙われた金髪の美女」にタイトル変更してます。
ジョシュアは警察に捜査を依頼するも取り合ってもらえず自力で真相を探る事に。やがて犯人たちが旧式の救急車を使って、偽の救急隊員を装い糖尿病患者ばかり狙っていることに気付くが、ジョシュアにも魔の手が迫る、という内容です。
初見は小学生くらいの時にVHSで見ましたが、ジャケに「地獄から来た救急車」とか書いてあったので、「ザ・カー」や「クリスティーン」の様に車が人を襲うホラーだと思ってたらサスペンス・アクションだったので驚きましたが、それでもテンポよく進むストーリーと個性的なキャラに引き込まれて見ました。
若き日のエリック・ロバーツ演じる主人公ジョシュアは、街中で一目惚れした美女シェリルに結構強引にしつこくナンパしたりチャラ男な感じで、行方不明になった彼女を探す為に漫画家の腕活かして書いた似顔絵街中で配りまくって行方探したりとストーカーに片足突っ込んでそうな行動力ですが、それでも自分の足だけを頼りに片っ端から探しまくって、チンピラ達に絡まれてボコられたり自分も拉致られそうになったりと酷い目にあいながらも諦めずに探し続ける姿は自然と応援しちゃいますね。しかしニセ救急隊員から逃れるために逃げ込んだ公園が偶々殺人現場で、目撃者として連行される所は流石に不運すぎ(笑)腐った牛乳飲んで体調崩して駆けつけた本物の救急隊員にビビりまくって暴れるシーンは笑った(笑)
運ばれた先の病院で同室になる有能でガッツ溢れるお爺ちゃん新聞記者や主人公の言う事初めは信じてないいつもガム嚙んでる黒人警部、初めは半信半疑ながら主人公に協力してくれて犯人の居場所突き止める美人新米女警官等他のキャラも個性的で活躍してくれます。黒人警部が死ぬ時もガム噛んでるのは印象に残ります。主人公が一目ぼれするシェリルに協力してくれる女警官どちらも美人です。また、主人公がマーベルスタジオで働いてて、上司役でスタン・リーもちょっとだけ出演しています。
黒幕も開始早々に顔出しますが、登場シーンが少ないので最後の方以外あんまり目立たないな。ニセ救急隊員の方が、警官のコスプレして病院に入って来たり、腕っぷしも強くて悪役として印象に残りました。主人公が自分ボコったチンピラ達煽って戦わせようとする所面白かったし、そのチンピラ達をものともせず叩きのめしていく所はちょっとかっこいい。逃げ出した主人公をどこまでも追ってくる姿もちょっと迫力あります。結局最後全員逮捕されたのかな?
街中を猛スピードで走り回ったり、拉致されそうになった主人公が担架のままで救急車から飛び出して坂道猛スピードで滑っていったり、黒幕が乗った救急車がクラブの中を破壊しながら走り回り警官達に銃撃喰らいながらも蹴散らしたりと緊迫感のあるアクションシーンも盛り込まれて飽きさせません。
ようやく見つけたシェリルに言われる頼み事には主人公に同情してしまいます…確かに最初はチャラい印象だったけど、ジョシュア、お前は凄く頑張ったよ…
一段落したと思わせてからの最後の黒幕の襲撃はお約束とはいえ盛り上がりますね。黒幕の派手な最後もスカッとさせてくれます。あのスタント凄いな。
キスして終わり、と思いきやできないラストもコミカルで楽しい。吹き替え版の「街中で知らない人に声をかけるとこうなるのです」という締めも良いですね。でも、結果的に美人と付き合えてるんだから上出来だわな。
大人になって久しぶりの再見でしたが、テンポよく飽きる事無く最後まで楽しめるまさに娯楽作という作品でしたね。