光

ザ・ホールの光のレビュー・感想・評価

ザ・ホール(2009年製作の映画)
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無難に好き。
ファンタジーとホラーの融合加減が絶妙。
世にも奇妙な物語的な不思議ストーリーを子供視点で描くといった趣向の本作。
まずはストーリーのまとまりがよくて非常に観やすかったという印象。
これ以上欲しいと思うこともなく無駄だと思うこともなく1作品で完成された脚本はよく観る未公開作品ではありえないくらいの完成度でした。
さすがベテランのジョー・ダンテさんです。
なにより伏線(怖いもの・ベルト・遊園地など)の回収が上手かった。
子供視点から描かれているという点の押さえ方も見事で、子供的な考え方でストーリーが展開されるのがわかるってのが良いね。
謎の穴の正体についてはもうすこし追及してほしいという気持ちもありますが、子供たちだけで謎を解くには限界があるっていうリアリティと考えれば納得できますし、未知の存在のまま終わるというのもまたファンタジーらしくて良い。
それから美少女役のヘイリー・ベネットが超絶かわいいという点もはずせません。
本作の魅力の7~8割は彼女のかわいさによるものと言っても過言ではない(笑)
それも高級品を身にまとった都会風超絶美人というわけでなく田舎のお友達感あふれるかわいさが絶妙。
最近けっこう名前が売れてるっぽくて安心しますね。
あとホラー描写についてですが、非常にソフトで他所の評価を見ても賛否両論でした。
ファミリー向けで良い派と子供向けすぎてガッカリ派の両者の意見は納得できます。
ピエロの人形が襲ってくる場面などは大人が見るとちゃっちく感じ、いかにも子供向けだ。
しかし流血描写を抑えて心理的恐怖を演出する工夫などは評価できると思います。
こういう部分も含めて個人的にはライト層向けで本作はありだと思うのですが。
全体的にも無難な作りで良い作品だと思います。
もっと昔に作られてれば劇場公開され以降は何度もTV放送されるようないかにもTV向けの映画ですね。
生まれる時代を間違えちゃった良作!
光