Uえい

あなたの死後にご用心!のUえいのレビュー・感想・評価

あなたの死後にご用心!(1991年製作の映画)
3.0
「ボーはおそれている」は公開始まってしまったけどまだ見に行けないので予習中。主人公が死後に裁判にかけられるというヘンテコすぎる設定だが、そんな中で普通のラブストーリーが描かれていて面白すぎる。

主人公ダニエル(監督自身が演じる)は誕生日だった。やっと納車された車で一人だけのドライブを楽しんでいたら、不注意でトラックに衝突して死んでしまう。

死後の世界は「プレイタイム」の雰囲気で、ダニエルはホテルに案内される。そこでは死んだ人間の裁判が行われていた。一人一人の過去数日間をスクリーンに映し、恐怖を克服できたかを判断されるのだ。克服できたと判断されれば次の段階へ、ダメだったら再び人間界で別の人生をやり直すことになる。

ダニエルも裁判にかけられるが、いじめや投資など、過去の失敗を責められてうんざりする。そんな中、同年代の女性ジュリアに出会い恋をする。判決の日は迫り、ジュリアは順調だったが、ダニエルの雲行きは怪しくなっていくのだった。

事故の直後、ディズニーのアトラクションかのように車椅子で死後の街に運ばれていくが、繋ぎがスムーズすぎた。このお陰で変な設定なのにすんなり入り込める。

ダニエルの過去を弁護士、検事で見せ合うが、友人の罪を被ってあげたり(結局失敗するが)と、恐怖を克服できていない事が必ずしもいい事では無いように感じた。

最後に勇気を振り絞ってジュリアと共にいる事を決断する。これは感動的な名シーンなのだが、裁判官等がこの勇気をみて合格にしてしまうのが腑に落ちなかった。ダニエルの行動が結局この世界の価値観の中に押し込められてしまい、せっかく生まれたカタルシスが台無しになってしまう。
Uえい

Uえい