さすらいの旅人

太陽が知っているのさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

太陽が知っている(1968年製作の映画)
3.6
★プールで泳ぐ場合は防水の腕時計をしましょう
【CATV/ムービープラス/放送録画視聴/ビスタサイズ】

懐かしのアランドロンとロミー・シュナイダーが共演したラブ・サスペンス映画。
名作「太陽がいっぱい」から10年後に製作されたものであり、前作で共演したモーリス・ロネも友人役で出演している。本作は「没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭(2022)」でも上映されたらしい。放送素材は4Kリマスター版で鮮明な映像で楽しめた。

本作はサスペンス映画だがオープニングから一時間半は男女4人のドロドロの人間関係を官能的に描いている。ドロンとシュナイダーのイチャツキは演技とは思えないほどオープンで、以前婚約関係にあったことが理解できる。モーリス・ロネの18才娘役のジェーン・パーキンスに手を出すドロンはクズ男だが、溢れる美男のオーラが眩しい。後半30分がやっとお待ちかねのサスペンスタイムになる。しかし、物語の閉め方がもう一歩で残念であった。

60年代のフランス映画の雰囲気満載のであり、ハリウッド映画に食傷気味のあなたにお薦めです。あと、音楽がミッシェル・ルグランであり、ラストに流れる曲が「おもいでの夏」のテーマ曲とそっくりだった。