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地球へ2千万マイルのYOUのレビュー・感想・評価

地球へ2千万マイル(1957年製作の映画)
3.4
ネイサン・ジュランが監督を務めた、1957年公開のSFパニック。
卵から孵った金星怪獣”イーマ”がローマの街で大暴れする様子を描いた本作、SFXを担当したのはストップモーション・アニメの巨匠レイ・ハリーハウゼンとのこと。毎度のごとくプライムビデオの[もうすぐ配信終了]枠を覗いておりましたらハリーハウゼン仕事の3作品を発見致しまして、それもよく見てみると「Primeでの配信は18時間以内に終了」と書いてあるもんですから、その場で慌てて再生して観てみましたよ。いやぁ、面白かったですね。私自身「怪獣映画が大好き!」と言っておきながら基本的に履修しているのは日本特撮ばかりでしたので、このタイミングで観れたのは凄く嬉しかったです。日本特撮との最大の違いはもちろん「モンスターの表現手法」であり、前述したように本作の特撮は20世紀の特撮映画界を開拓・牽引してきた名手レイ・ハリーハウゼンが務めています。事前には33年版『キングコング』的なカクカクな動きを想像していたのですが57年にもなるとストップモーション技術も格段に向上していて、今の感覚で観ても普通に怪獣パニック映画として楽しめるような一作となっています。

また本作はストーリーに関しても『キングコング』のプロットが踏襲されています。おそらく当時の観客も同じように感じたと思うのですが、要は物語そのものは古典的な王道モンスターパニック映画の以上でも以下でもない為、従って我々が自然と「向上した映像技術」や「工夫の凝らした表現」といった映像面に注目出来るようにもなっています。もちろん60年以上前の作品ですから、これが『パシフィック・リム』より楽しめる作品とは言いません、『ゴジラvsコング』よりアガる作品とも言いませんよ。ただ本作の持つ「面白さ」や「インパクト」は、自分を含む若い世代の映画好きに対しても十分通用すると思うんですよね。という事で遅ればせながらハリーハウゼンの偉業さを初めて実感した訳ですが、私みたいな若造をそこまでの心境に至らせたのは『シン・ゴジラ』やモンスター・バース作品群などがあったおかげでもあるので、やはり最終的には「怪獣映画最高!」という結論になっちゃいますよね。とにかく一見の価値はあり!






















































































意外とアレくらいのデカさが一番怖い説。
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