ワンコ

マックスとリリー/はめる/狙われた獲物のワンコのレビュー・感想・評価

3.7
【日本人には理解できにくいでっち上げ捜査】

クライム・サスペンスとして紹介されているが、実は、それほど緊張感はない。

それに、邦題タイトルは、ロミー・シュナイダーに気を遣ってだと思うが、結構違和感がある。

どちらかというと、やらせの事件と、それを画策してしまった自責の念、そして、リリーに傾いていくマックスの気持ちの揺れを眺める作品だと思う。

ただ、どうしても思うのは、リリーが、ロミー・シュナイダーだから成立する作品だと云うことだ。

日本では、おとり捜査は一応適法だが、グレーゾーンで、特別な必要性がない限りは行われない。
だから、”これ、良いの!?”なんて思う人がかなり多いと思う。
それに、低賃金の貧しい日雇い労働者を共犯として巻き込んで、もしかしたら善良な人もいるのかもしれないのに、強盗の場面では銃撃まであるのだから、ちょっと無茶苦茶な感じはある。
オリジナル・タイトルは、これを意味しているのだが、そっちが終始気になってしまうのだ。
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