リコ

カミーラのリコのレビュー・感想・評価

カミーラ(1984年製作の映画)
3.8
1847年、独裁政権下のアルゼンチン、ブエノスアイレス。
中央集権派と連邦独立派の抗争が激しさを増す中で、上流階級の令嬢とイエズス会の神父が恋に落ち、駆け落ちをした…という実際の出来事を、女性監督マリア・ルイサ・ベンベルグが映画化。アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた。

いやあもう、こんなの泣くに決まってる。
私が3度の飯より好きな類いのメロドラマであり、上流階級のモラルや家父長制度、更には教会や独裁政治と対峙したヒロインの戦いの物語。
本国アルゼンチンでは大ヒットのあまり、その年に生まれた女児の名前は圧倒的に『カミーラ』が多かったというのもうなずける。

ベンベルグ監督は家庭の主婦から映画監督に転身した人物だそうで、カミーラの姿に自身を投影しただろうことは、想像に難くない。
今こそスクリーンで見てみたい作品。
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