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悪の力のkazu1961のレビュー・感想・評価

悪の力(1948年製作の映画)
3.7
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-655 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-500

🖋いかにもハリウッドらしいフィルム・ノワール。アメリカらしい拝金主義の行く末を悲劇的に描いた作品で、グイグイ惹き込まれていきます。その人間模様も秀逸、違法くじに絡む組織間抗争と、その中で翻弄される拝金主義の弁護士の弟と弱小胴元の兄、そして兄弟の愛憎のはざまにいる1人の無垢な娘。。。

🖋題材はマフィアの違法くじの世界ですが、金がそのまま力となり、人を支配していく、そんなアメリカの資本主義のメタファーとして本作は描かれたようです。

🖋そのノワールらしい映像も、広角や遠近構図、そしてモンタージュを巧く使ったもので、特にラスト10分の部屋の中での撃ち合いは、撮影も緊張感も素晴らしい出来です。そして橋の下に兄を探しに行くエンディングも秀逸ですね。

🖋マーチン・スコセッシが本作に触発されて、自分のギャング映画を書いたという逸話もあるフィルム・ノワールの名作です。

🤔Story:(参考:google)
ウォール街の弁護士ジョー・モースはギャングのボス、ベン・タッカー専属として、涼しい顔で裏社会の取引を取り計らっていた。タッカーが、ニューヨークの違法「ナンバーくじ」の商売を独り占めしたいと考え始め、弱小の胴元を配下に束ねる作戦に出る。ジョーの兄リオはそんな弱小胴元の一人だが、ギャングとの取引を嫌っていた。ジョーがレオを説得しようとするが、ひとつひとつ歯車が狂い始めた。

🔸Database🔸
・邦題 :『悪の力』
・原題 :『Force of Evil』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1948
・日本公開 : 劇場未公開
・上映時間 : 78分
・受賞 : ※※※
・監督 : エイブラハム・ポロンスキー
・脚本 : エイブラハム・ポロンスキー、アイラ・ウルファート
・原作 : ※※※
・撮影 : ジョージ・バーンズ
・音楽 : ルドルフ・ポルク、デヴィッド・ラクシン
・出演 : ジョン・ガーフィールド、ビアトリス・ピアソン、トマス・ゴメス
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