子供と大人の境目、14歳のユダヤ人ジュルカの目線で辿る戦争。
映画が始まってから彼が目にしたもの、耳にしたもの、理解できるものを共に追っていくので、既にジュルカの中で当たり前になってることや、ジュルカが知り得ないことについてはそーいうものとしてただ流れていきます。
シーンが切り替わる毎に暗転し、ぽつりぽつりとエピソードが紡がれていきますが、不思議と感情は地続きで、状況が良くなるのも悪くなるのも気づけば…という感覚もリアルなのかもしれません。彼らの根底に強く存在する、受け入れるしかないという価値観にもハッとさせられます。
歩き続けたジュルカのこれからを照らし、ミニマルな仕掛けで彼らの想像力と観る者の想像力をつなぐ。