たかちゃん

天才詐欺師物語 狸の花道のたかちゃんのレビュー・感想・評価

天才詐欺師物語 狸の花道(1964年製作の映画)
1.5
小林桂樹は、煙草屋を騙して入手した煙草を現金化する詐欺師。警察に捕まっても泣き落としで純真な被害者や刑事からカネを巻き上げる。こんな主人公の手口を笑えるわけがない。三木のり平の刑事もただのお人好し。この映画には感情移入できる人物がいないし、応援したくなる人がいない。ようやく司葉子に出会えて足を洗おうとするが、彼女も詐欺師で家を取られてしまう。そして、やけっぱちになって、次のカモを探す桂樹。被害者への救済はなく、詐欺師は野放しで、なんの進歩も反省もないオチに腹が立つ。これを楽しめと差し出す作り手の人間性を疑う。これは悪い映画だ。
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